「ヨコハマトリエンナーレ2017」 |
「島と星座とガラパゴス」 |
横浜赤レンガ倉庫1号館について
1913(大正2)年創建。 当時のレンガ建築技術の粋を集めて建造され、日本初の業務用エレベーターや避雷針、消火栓を備えた世界の物流拠点として創建当初から国内外の発展に大きな役割を果たしました。 1989年にその使命を終え、2002年に展示スペース、ホールなどを備えた文化施設としてリニューアルし、現在では経済産業省による近代化産業遺産に認定されています。 |
'2017 8_3 記者会見、プレス内覧会、会場内の展示風景です。 画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。 |
《帰って来たK.T.O.》 2017 (Book of Tea/日本美術院) 小沢 剛/OZAWA Tsuyoshi 1965年東京都生まれ/さいたま市在住。 近年、グローバルに活躍した歴史上の人物を題材に、事実とフィクションを重ね合わせ物語を構築する 「帰って来た」 シリーズを制作。 本展では、明治から大正初期に活躍した美術史家・思想家岡倉覚三 (号は天心、横浜生まれ) のインド・コルカタでの足跡をたどり、現地の職人や音楽家に制作を依頼した看板絵と音楽を含む映像で構成される新作インスタレーションを発表。 岡倉の目を通して、現在および近未来の世界の危機を予見する。 |
《公共の身体から人間的彫刻へ》 (健全なる精神は健全なる身体) クリスチャン・ヤンコフスキー/Christian JANKOWSKI 1968年ゲッティンゲン (ドイツ) 生まれ/ベルリン (同) 在住。 身体と公共彫刻について言及する三部作を出品。 重量挙げのポーランド代表チームの現役選手が、ワルシャワ市内の歴史的人物の彫像を持ち上げようとする 「重量級の歴史」、スイスの体育大学の学生が公共彫刻を使って、体操のナショナル・チームのトレーナーによって考案されたプログラムで身体訓練をする 「アーティスティック・ジムナスティック」。 そして、横浜の公共彫刻の気の流れをよくするため、マッサージ師が診断を行う新作を通じて、ある時代の象徴でありながら、歴史と分断したかにみえる公共彫刻を、現代文脈においてとらえ直そうと試みる。 |
《プライウッド新地》 2017 (テクノロジー/イノベーション) 宇治野宗輝/UJINO 1964年東京都生まれ/同地在住。 美術作品の輸送に用いられる大型の木箱をビル群に見立てた 《プライウッド新地》 は、家電製品や改造されたエレキギターなどが動きや音を発し、光や映像とともに演劇的な空間を現出させる。 戦争を挟んで工業化の進んだ 20世紀の日本に生活環境の中で、物質社会に個人がどう向き合い、いかに接続し、それを再構成できるのかを試みる。 母国語ではない英語による語りもまた、均質化する世界とローカルな存在を象徴している。 |
《おばあちゃんの家》 2013 (時代の変遷/社会の仕組みと個人) ドン・ユアン (董媛)/DONG Yuan 1984年大連 (中華人民共和国) 生まれ/三河 (同) 在住。 本作は、幼い頃から作家が頻繁に通い、区画整理のため今年解体されてしまう祖母の家をモチーフとした絵画群。 中国の伝統的な民家で重要な位置を占める祭壇の部屋と、隣接する祖母と叔父の私室にあるすべての家具道具や食卓の料理に至るまでを、細かに再現している。 社会制度の変化が、個人の生活環境を激変させるほどの暴力性を秘めており、個人の記憶を制度によって書き換えられていくという、制度と個人の関係性について考えるきっかけを与えている。 |
横浜赤レンガ倉庫1号館の参加アーティスト: 11組1プロジェクト |
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